田宮流居合 蒲田道場
田宮流居合 蒲田道場 たみやりゅういあい かまたどうじょう




 【刀の手入れ】
山内 敏昭


手入れの頻度や行う手順は以下を目安にしてください。
普段の手入れ :(6・8・9・10)
年に数回の手入れ:(1)から全て

(1)目釘を抜く
刀を横にして下におき、目釘抜(めくぎぬき)で目釘を抜き、柄(つか)をはずします。

(2)鞘から刀を抜く
 刀を鞘から抜きます。この時、刃を上に、峰が下に向くようにもち、刃が鞘に当たらないようにゆっくり抜きます。

(3)「柄」を外す
 刀の柄を外します。左手で柄頭(つかがしら)を棟の方から握り、刀を斜めに立て、右手の拳で軽く左の手首を打ちます。
 茎(なかご)がゆるんでくるので適当な位置まで抜けたら右手で引き抜きます。
 注意:抜けやすいものは強く叩くと飛び出るので注意してください。逆に抜けにくいときもありますが、無理に抜かずにゆっくり抜いてください。

(4)「はばき」を外す

(5)切羽、鍔(鐔)を外す
 拵付のものは、柄をはずしてから、切羽(せっぱ)や鍔(鐔)をはずし、はばきもはずします。

(6)拭い
拭(ぬぐ)いですが、この場合、拭い紙は2枚用意しておきます。
そしてその1枚でよく払って、古い油や、よごれを取ります。これを下拭いといいます。
拭い方は拭い紙を棟の方から当て、刃をつまむように元から上へと拭います。
鋒(みね)のところは特に力をぬいて鋒の形なりに払ってゆき、スッとぬいてゆきます。
切っ先から鍔元方向へ拭うのは、やめておきましょう。慣れないうちは紙を切ったり、手を切る危険があります。

(7)打粉(半年か年に一度でも良いと思います)
刀の表の元(はばきもと)から鋒の方へ、平らにムラなくポンポンと軽くたたいて打粉をかけ、(模擬刀はメッキが痛むため打粉は不可)次に裏を返して逆に鋒から元の方へ同様に打粉をかけます。
更に棟にも軽く適当に打粉をかけます。

(8)拭い
次にもう1枚の拭い紙で下拭いと同様の要領で拭います。

必要に応じて更に打粉をかけ、上拭いを繰り返します。

(9)鞘に収める
拭い終えたら、錆(さび)が出ていないか、疵(きず)その他の故障がないかを確かめた上で、柄もはずしたまま、一応鞘に納めます。
なお、この時用いる2枚の拭い紙は、以後使用する時には「下拭い用」「上拭い用」とそれぞれ区別して用いることが肝要です。

(10)油を塗る
 油塗紙(ネルでもよい)を手ごろな大きさにたたみ、これに新しい油をつけて、再び刀を抜いて油紙を刀の棟の方からあて、拭いと同様な要領で静かにていねいに油を塗ります。
油のつかない部分のないよう必要に応じて2、3回繰り返します。
拭う時も同様ですが、細心に扱うことです。


※油を塗る時の注意
刀身に油を塗る場合、あまり少なすぎても困りますが、多すぎると油が流れて、鞘などを損ずるおそれがあります。
薄くムラなく、平らに塗ることが上手なやり方です

軽く茎にも油を塗っておくのもよいことです。但しこれも多くべたつくほどにやることは禁物です。

(11)柄をはめる
「はばき」をかけて鞘に納め、柄の目釘をぬき、更に刀をぬいて右手に持ち、刀を立てるようにし、左手に柄を持って、茎を柄に入れます。
刀を左手に持ったまま、ピタリとはいるように、柄頭を右の掌で下からポンと軽く打ちます。

(12)目釘
刀がしっかり納まったら目釘を打ち、刀を右手に持ちかえ、左手で鞘を握って刀を鞘に納めます。
拵のついている場合は、一応、刀を鞘に納めたまま、切羽・鍔(鐔)・切羽という順序に鐔をかけ、それから刀を抜いて柄に入れ、目釘を打って鞘に入れます。

※注意点
日本刀は十数種類の砥石によって丁寧に研磨されているため、拭い紙や油紙に挨やごみが付いていると、ヒケ・疵の原因になります。
手入れ道具は常に清潔に保管しましょう。


 田宮流居合 蒲田道場 蒲田 良紀
Web担当 齊藤 力弥